黒バス-short-

□明日、雨は降るかな?
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真っ暗な部屋の中を1人歩いている。

何故か直感でこれは夢だと思った。

気持ち悪い……気持ち悪い……

早く覚めろ、早く覚めろ、早く覚めろ。

しばらく歩くと真っ白な空間に出た。

その中にピエロのような格好の人がいた。

その人が俺を見ると不気味な笑みを浮かべた。

『明日の午後は雨が降るよ』

ふと、夢から覚める。

耳鳴り、頭痛、吐き気がする。

汗が止まらない。

「なんだあの夢……」

今は午後11時32分。

明日も朝練があるから気持ち悪いがもう一度寝ることにした。





『今日は1日快晴で洗濯日和です。』

朝のニュースを見ると昨日の夢とは全く逆のことを言っている。

「なんだったんだあの夢は……?」

気持ち悪い夢だった。

耳鳴りはまだ止まらない。

『気を付けて』

そんな声が聞こえた気がした。



午前の授業が終わり、昼休みになると空が重い色になってきた。

やがて重い空から雫が落ちてくる。

「…………雨ですね。」

「本当……だな。」

「天気予報はやっぱり当たりませんね。」

「…………だな」

「火神くん?」

雨が降ったときから何もかも上の空になった。

昨日の夢が当たった。

突然見た予知夢のような夢。

この夢が悪夢の始まりだった。

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