死神の足音BOOK


□7月
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7月25日。私14歳設定。

幸村精市に接触。


「じゃあ、席は…。あのあいてる席で…」
「はい」


開いている席はみたところ一つしかなかった。
隣の席は、青い髪の持ち主だった。
今回のターゲット…。


「川崎さんだね?よろしく」
「うん。よろしく」


軽く社交辞令を交わし、席に着いた。


「えーっと、名前は…?」
「幸村 精市だ。気軽に話しかけてね」
「へー?いいんだぁ?」
「仕方ないだろう?君は転校生で友達がいないんだから…」
「幸村くんに学校案内とかしてもらうわけになる、と」
「あの担任だから強制的にね…。俺、強制って嫌いなんだよね」
「負けず嫌い、と似てるね」
「そうかな?」


彼はふふっと微笑えんだ。
普通に、きれいで見惚れた。


「…なんだ?人の顔じろじろ見て…」
「きれいだなぁって」
「……女顔とか思ってないよね?」
「思ってると思った?」
「家族みんなにいわれるんだよ…。学校では言わせないようにしてるんだけど…。君は転校生だから、まだ俺のこと分かってないだろ?」
「言わせないようにって、どんなことしてるの?」
「君もこの学校に馴染めば分かるよ」
「分かるかなー?」
「分かるんだよ」


…なんか今、圧力を感じた。


キンコンカンコーン


「あ、チャイム」
「チャイムごときになに驚いてるんだい?」
「驚いてなんかないよ!」
「…反応してたくせに」
「前の学校さ、キンコカンゴーンだったんだよねぇ〜!びっくりしてんの!」
「…変な奴」


ボソっとつぶやかれたその言葉。

あえてスルーさせていただこう。
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