心頭滅却 BOOK

□03
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「くそ!ブス!お前のせいだ!」


肩に手がかかった。


…やっぱり私のことか。

後ろをむいた。


「す、すみません…」
「なにしてくれんだ!ふざけんな!」
「す、すみません…」
「あー!もう!」


ボロクソいわれているが、ふと思った。
…私が謝る必要なくね?
と。

そこからは謝ることはなかった。


「っていうかー、なんで私がこんなに言われてるんです?私に小学生は関係ないんですけど」
「はぁ?」
「普通にゲームしてだだけって言ってんです。それで言いがかりつけてきてー、何様ですかー?うざいんですけど」
「!なに開き直ってんだよ!」
「開き直る?いみふめー。あんたが勝手に怒って、その怒る矛先がなくなったから私にやつあたりしてるんでしょ?それで開き直るも糞もあるか!死ね!」


自分でもこんな悪い言葉遣いをしていいのか、今迷った。

相手は仮にも初対面…。

やばいことしたかも。


「お前が死ね!」
「私が死ぬ必要性は?あんたが死ねば?」
「お前が死ねば僕が幸せになれる」
「そういう私利のために動く人間は嫌われますよ?私これでも重要人物なんですから!」
「重要人物?どこが?脇役の間違えじゃない?」
「重要人物ですー!これからの日本に必要な…」
「日本に必要なのは子供だからそりゃーね?」
「見下してるんですか?馬鹿にしてるんですか?」
「どっちもだけど」
「死ねよ」


どうも私は初対面の人間とは上手くやれない性質らしい。
だれでも最初は初対面だが。


「ははは、芭蕉。散々言われてるな」


黒マスクをつけた人が笑った。
気味悪いなんて絶対いえない。


「でもそろそろ行かないと間に合わないぞ♪」
「服どうすりゃいーんだよ!」
「とりあえずそのままいけば?」


アイスべっとりなままでどこにいけるのやら。


「あーぁ…。そうだ、お金貸して!とりあえずどっかで服買う!」
「え、やだ」
「なんでだよ!」
「買い物できなくなるからだよ。芭蕉はいくらもってるんだ?」


その間に私はばっくれた。
もう会う事もないだろうから、できるだけ関係をもっていたくない。
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