心頭滅却 BOOK

□03
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稽古はもちろん私も参加する。
そのための部活動だ。
あのじじいにはもう文句はいわせんぞ。


「黒鉄…」
「…」
「まじめにしてくんない?上の空なわけ?私がやってるのに」
「あ、うん……。ごめん」


黒鉄…。


捨ての大将がそんなに気にさわったのか。


「レギュラーなんだし、いいじゃん」


集中しない黒鉄にいらついて竹刀をふるのをやめた。


「ただ順番が変わっただけじゃん。相手がかわっただけで、負けてもいいわけがない。どっちみち勝たないといけないのはかわりないんだし」


私が思うに、
黒鉄は初心者なんだからどっちみち勝てない。

それなら強い人とやったほうがいい。


「でもっ
「あー、今日はやる気でねー。ってことで帰ります」


黒鉄の反応を見たら、私の中の何かが変わってしまいそうだった。
その何かが何かとかは知らないけど、ね。

その様子を察してかじじいはOKだしてくれた。


どーも。


なんていってやらないけどね。
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