寂しがりやの鬼さん

□第一章
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冬の小春日和、もう、12月というのにまるで春の暖かさが広がっていた。
風も程よく吹いており、心地良い朝だった。

そんな日に美しい色鮮やかな着物を着て、美しい黒髪をなびかせながらある建物を見つめている女性がいた。
その女性はひとつ深呼吸をするとその見つめていた建物の中へと入っていった。
周りでたまたま歩いていた人達も不審に思っただろう、何故ならそこは武装警察真選組の屯所だったからだ。


男だらけの真選組に美しい女性が入っていくのだ誰だろうと不思議に思うだろう。
しかしその女性について詮索するものはいなかった。
真選組は幕府に使える者たち、しかし信用はされていない、その為このことについて口を出すものは誰もいなかった。

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