□Book□
□あかいあと
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「あれ?ねえニガ君。」
何となく近所をウロウロしていたら、なめこの奴が声を掛けて来た。
そして俺の首あたりを指差して何かを指摘した。
「首のとこ。赤くなってるよ。虫刺され?」
「は?」
虫刺され?そんな記憶はない。第一首あたりなんて痒くも何ともない。
首を動かそうが自分からは何にも分からん。とにかく鏡で確認すべくその時はなめこと別れ自宅に方向転換した。
扉を開けてすぐ玄関の鏡の前に立つ。首を少し傾け鏡の中の自分に目を向ける。
赤い痕。
くっきりと円形の赤みが自分の首元に付いている。
ため息を吐いた。取り敢えずこういう事をするのは一人しか居ない。
消した筈のテレビの音が聞こえたので靴を脱ぎ部屋に入る。
「あ、お帰りー」
そして、合鍵で入ったであろう人ん家の部屋でくつろぐ馬鹿を睨む。
「夕べ何かしただろ、ドク。」
「ああ、バレた?あはは。」
直球のような遠回しのような。起き上がったドクに問うとあっさりと肯定した。更に苛つきを覚える。
「いつ気付いたー?」
「んな事はどうでもいいだろ。もう表出歩けねぇよ。」
「良いじゃん、どうせ虫刺されとかしか思われねーって。」
ドクは俺の後ろに回り込み抱き締める。
「寧ろ見せ付ける為に付けてんだからよ。」
ちゅ、と首の後ろに口付けられた。
ああ、頭が痛い。
仕方ないが、少しくらいは付き合ってやってやる。
fin.
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後半どうして良いか分からなくなったので強制修了←
取り敢えずドクはニガを襲いたくて仕方がないようです。
ここまで読んで下さりありがとうございました!
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