最遊記〜桜ノ子〜
□光はまだ遠い
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三蔵目線
うるせェ
呼ぶんじゃねェよ。るせェな。
「くそったれ、逃げてンのはてめぇだろ。
なのになんで俺を呼ぶ...るせェな。」
ー誰かー
ー助けてー
「チッ」
あの日から歌は聴こえなくなったとはいえ、
俺を呼ぶ声が煩い。
逃げたのはあいつなのに見つけて欲しいらしい。
とんだ我が儘野郎だ。(野郎ではないが。)
片手で煙草を慣れた手つきで出し、口でくわえてから火をつける。
火がついた煙草の先から紫煙が空中を泳ぎ消えていく。
それを見ながら眉間の皺を深くし三蔵はふとあの少女のことを
考えたのだった。
(あいつは何者だ?幽霊の類ではないのは確かだが、たんに妖怪とも言い難い...
あの消えた虚像には念が篭っていた...生霊か?生霊にしてもあんなにはっきりとしたものは見たことがねェ。
なら、神とでもいうのか?ンな訳はねェだろ...
そもそも、俺達と猿の歌が聴こえた時の時差はなんだ...?
チッ....めんどくせェ....)
「さんぞー、どうしたんだ?
またなんか考えてんの?」
書き途中です!
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