kaleidoscope-万華鏡-
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此処は何処だ?
なんで、燃えている?
俺は頭を振り絞って考えた。ようやく思い出した。
そうだ、交通事故にあったんだ。
じゃあ、目の前にある死体は?
……………弟の充だ。
『え………父さん!!母さん!!充!!…なんで、死んでるの!?なんで、俺だけ生きてるの?』
「おい!!大丈夫か!?」
知らないおじさんが向こうから声をかけてきた。
『た…助けて!』
「!!…待ってろ、今、助ける!!!」
何十分たったか分からないが俺は救出された。
「痛いとこはないか?」
『……』
俺は頷くだけしかできなかった。
……何かがおかしい。
まだ、5歳だから分からないけど、あんな交通事故にあったのに怪我をしていない。
俺は近くにあったガラスの破片を手に取った。それで手首を切った。
『…いたっ』
手首から血が流れた。しかし、怪我が消えていった。
目を見開いた。なんだよ、これ?俺はそれを見ない事にした。けど、分かった事があった。
俺は化け物になってしまったんだ。