kaleidoscope-万華鏡-

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「追ってきたけどどうするんすか?」

十束、八田、伏見、柱から神崎を見ていた。神崎は端末を弄りながらゆっくり歩いていた。

「うーん、神崎が歩くの遅いから進まないね?」

十束はふてくされた。その時、八田はあっと言った。十束はどうしたの?と聞いた。

「いや、魅影が鎌本と話してるんすよ。」

十束と伏見は八田の見ている方を見た。

「神崎さん、あの時は本当にありがとうございました。」

鎌本は神崎の前で頭を下げた。神崎は鎌本の行動に焦っていた。

『あの……力夫さん?気にしなくてもいいっすよ。あの時は仕方なかったっすから』

「それでもありがとうございました。」

鎌本は土下座しそうな勢いで頭をさげた。神崎はマジでこんなところでやらないでください。鎌本は顔をあげた。神崎はじゃあ俺は行くんでまた。と言い歩きだした。多々良達は神崎が居なくなったのを見て鎌本に後ろから話かけた。

「鎌本〜。」

「おわっ!!!……て十束さん達じゃないっすか。なんで此処にいるんすか?」

「魅影を尾行してるんだ。…で、あの時って何?」

「あー…聞いてたんすね。」

鎌本は苦笑いをした。

「以前、俺、凄い腹が減っていたことがあるんすよ。何か食べに行こうと思ったんすけど金がなくて、そしたら偶然神崎さんに会ったんすよ。腹が減って死にそう。って言ったら神崎さんの家でご飯をいただいたんすよ。」

「………それならBARで作ってもらえばよかったじゃん。」

「その前に会ったんだよ。」

「……チっ」

「鎌本………魅影の家に連れてってくれないかな?」

多々良は手を合わせてお願いと鎌本に言った。鎌本はうーんと悩んだ。

「十束さん!!魅影を追いかけるんじゃないんすか!!?」

「飽きた。」

八田と伏見は眉間にシワを寄せた。二人はなんで付き合わせられたんだ。と同じことを思った。

「……だって魅影ずっと端末弄っていてつまんないんだよ。だから、ね?」

伏見は十束を睨みため息を吐いた。鎌本もため息を吐いた。

「分かったッス。そのかわり怒られてくださいよ?」

「りょーかーい。」

鎌本達は神崎の家を目指し歩きだした。



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