おおかみこどもの雨と雪 その後
□おおかみこどもの雨と雪 その後
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死にたい死にたい死にたい・・・
母さんに見放され、こんな田舎にやってきた。
私に居場所なんてない。
少女は山の中を走った。
枝で身が引き裂かれようと気にすることなく、力尽きるまで走った。
ハァ ハァ
少女は息をきらせ地にたおれた。
私は誰にも必要とされない。
せめて、この身を山の土に捧げたい。
ガサガサッ
茂みから音が聞こえた。少女はその方向に目をやるとそこには熊がいた。
彼女は血の気が引き、荒れていた呼吸が止まった。
私、ここで死ぬの?
熊に食べられて・・・
少女「お母・・・さん・・・・」
怖い、怖い、死にたくない!!
少女の目から涙がこぼれた。
その時
どこからともなく、一匹の獣がクマに飛びついた。
犬?いや、大きすぎる。あれは・・・
少女「狼?」
少女の意識がなくなった。
それが少女と一匹の狼の最初出会いであった。