○ハンター試験編○
□美女
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目の前には、ずぶ濡れになり全く動かないシオンの姿がそこにあった。
クラピカ「シオン!!」
誰よりも速くシオンに駆け寄り、両膝を地面につけたクラピカ。
うつ伏せになっている身体を仰向けにし、頭を自らの膝に乗せる。
クラピカ「しっかりしろ!」
クラピカは必死に身体を揺すり、問いかけ続けるも全く返事が返ってこない。
すぐさまレオリオが駆け寄りシオンの様子を見るが…………、
レオリオ「息してねぇぞ…………っ!」
キルア「マジかよっ……!」
ゴン 「シオン!!!」
シオン…………っ!
目を覚ましてくれ!
お前がいなくなったら私は…………。
この気持ちをどこに向ければいいのだ……。
いつの間にかクラピカの目には、涙が浮かんでいた。
次第にその涙は、クラピカの頬をつたい、シオンの頬へと流れていく。
まるで彼の心が、涙となって溢れ返ってしまったかのように。
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