○ハンター試験編○

□腹だな……
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レオリオとヒソカはどこに…………






3人はお互い口に出さずとも周りを見渡し、2人の人物を探していた。






ゴン 「!!!」




ゾクッ!




体に寒気が走った。




ゴンが振り向いてみるとニッコリと微笑みながら佇んでいるヒソカの姿がそこにあった。


ヒソカがある方向を指さす。






3人はヒソカの指した方向に向かった。






ゴン 「レオリオ!!」


レオリオ「…………うぅっ、どうなってんだ?」




レオリオは今やっと意識が戻ったようである。


クラピカがレオリオの前に膝をつき、




クラピカ「うむ、腕のキズ以外は無事のようだな」


レオリオ「顔を見ろよ! 顔を!!」


クラピカ「ん? ……いつも通りだが?」




クラピカはレオリオの顔をまじまじと見ていながらもそう言う。




レオリオ「どこがだよ! くそォ、一体どうなってんだよ!!」


ゴン 「覚えてないの?」


レオリオ「失礼なこと言うなよ! え〜と、たしか湿原に入ったところは覚えてるんだけどなぁ」






シオン「……だめだこりゃ」


クラピカ「言わない方が……いいな」


ゴン 「うん」








レオリオ


3人がこんな会話をしているとはつゆ知らず。















ゴン 「ところで、なんでみんな建物の外にいるのかな」


シオン「う〜〜〜ん。どうしてだろ?」




この二人は平然と話しているが、先程から魔物によるうめき声のような凄まじい音が響き渡っている。








キルア「中に入れないんだよ」




突然、聞き慣れた声が飛んできた。




ゴン 「キルア! アイス! よかった、1次試験通過だね!!」


アイス「3人とも無事についてよかったわ」




アイスは不安が解けたようで、肩を落としていた。




シオン「心配させてごめんね」


ゴン「…………あれ? 何で2人とも手を繋いでるの?」






キルアとアイスは湿原の中からずっと手を握っていた。


そして今も…………。


ゴンの言葉に顔を赤くしながら2人ともはじかれたように手を放す。






シオン「ハハハッ! キルア顔真っ赤だよ!」


キルア「うるせェ!! ちょっと待てよ! シオン!!」


アイス「…………」


ゴン 「え? え? 俺、なんか変なこと言った?」






手を繋いでいたという状況に顔を真っ赤にして照れているアイス。


顔を真っ赤にしながらシオンを追っかけまわしているキルア。


2人の様子に気づき、ニヤニヤしながらキルアとアイスを見ているシオン。


状況について行けないゴン。






レオリオとクラピカがこの4人を微笑ましく思いながら眺めていた。




そしてにかっ!≠ニ太陽のように笑っているシオンを見つめているクラピカ。






シオン「どうしたの? クラピカ、ボーっとして」


クラピカ「…………!!」




キルアからなんとか逃げたシオンがクラピカの顔を下から覗きこんでいた。


当然のことながら驚いているクラピカ。




顔の体温が一気に上がっていく。


それと同時に真っ赤になる頬。






レオリオ「なんだぁ? クラピカ、お前もしかしてシオンがす…………イデデデデッ!!」


クラピカ「レオリオ!」




クラピカがレオリオに威嚇をした。


シオンは気が付いていないが、クラピカがレオリオの背中を思いっきりつねっている。




シオン「ん? 私がす…………なに?」


レオリオ「な、なんでもねぇ…………」





酷いとばっちり≠受けたレオリオであった。











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