○ハンター試験編○

□志望理由
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キルア「おい! シオン! お前の志望理由は何だよ!」




自分の気持ちに困惑しているキルアが動揺も混ざり、逆ギレしたような口調で言ってきた。




シオン「私? 自分の兄を探してるんだ! ハンターライセンスがあると、入国禁止区域にも入れるって聞いたから、探す場所も広がるかなって思って!」


ゴン 「え! シオンってお兄さんを探してるの?!」


シオン「うん、そうだよ」


ゴン 「すごいや!! オレは親父を見つけて、親父みたいなハンターになりたいんだ」


シオン「ホントだ! 似てるね!」




シオンは満面の笑みを浮かべて言った。




キルア「どんなハンター? ゴンの親父って」


ゴン 「わからない!」





キルア「お前、それ変じゃん!」


ゴン 「そう?」


アイス「ちょっとキルア……」




アイスはゴンにキルアの発言が申し訳なく感じてキルアを静止させようとした。




ゴン 「オレ、生まれてすぐおばさんの家で育てられたから、親父は写真でしか知らないんだ。

でも、何年か前にカイトっていう人と出会って、親父のこといろいろ教えてもらえた」




周りにいる3人は、ゴンの話に真剣に聞き入っている。




ゴン 「カイトは自分のことみたいに、自慢げにとても嬉しそうに話してくれた。

それを見て思ったんだ。オレも親父みたいなハンターになりたいって!!」


アイス「そうなのね。頑張って! 応援してるわ」




アイスはそう言ってニッコリとほほ笑んだ。




キルア「んじゃ、シオンの兄貴はどうな奴なんだよ?」


シオン「ゴンと同じで知らないんだ。しかも顔も知らない」


キルア「お前もかよ?!」




キルアは思わずこけそうになった。




シオン「でもかなり強い人らしい」






…………人の部類に入れてもいいのかな?


まぁ、いっか。


人間の血も入ってるし。





シオンは結構、適当な性格をしていたのだった。






キルア「お前、そんなんでどうやって探すんだよ!」


シオン「まぁ、何とかなるんじゃない?」




キルアの口からため息が出る。


もう突っ込む気力がなくなったようだった。














受験者「!! 見ろ! 出口だ!!」


受験者「ふぅ、ようやく薄暗い地下からおさらばだ」




丸刈りの男が頭全体に汗を流して歓喜の声を上げた。






シオン「やっっと! 出口だー!」




と言って4人もまた喜び合っていた。




アイス「すごく長い距離を走ったわね……!」


ゴン 「ねぇ、すごい景色が広がってるよ!」








シオンとアイスはその声に反応して周りを見渡した。












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