○ハンター試験編○
□試験会場
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トンパ「申し訳ない!!!」
ゴン 「良いよ、そんなに謝らなくても。でもよかったよ。オレが最初に飲んでみて!」
くっそ〜〜〜〜
間抜けなボンボンかと思ったらとんだ野生児だぜ。
それにしてもほかのルーキーも含め、とんでもねーぜ! 今年はよぉー!
それだけ潰しがいがあるってもんだ。
ジリリリリリリリリリリリッ!!!
目覚まし時計のようにけたたましい音が響いた。
男 「ただ今をもって、受付時間を終了いたします」
すらっとした口髭を生やした男の人の声がした。
男 「一応確認いたしますが、ハンター試験では怪我や死に至る場合がございます。それでも構わないと言う方のみ、ついて来てください」
そう言うと彼は長い通路を歩きだした。
レオリオ「当たり前の話だが、誰一人かえらねーな。ちょっとだけ期待したんだがな」
アイス「あれ……?」
クラピカ「おかしいな」
周りにいる受験者たちがどんどん駆け足になってきている。
レオリオ「やけにみんな急いでねーか?」
クラピカ「やはり、進むペースがだんだん速くなっている!」
ゴン 「前の方が走り出したんだよ!!」
地下道に響き渡る大勢の足音。
そんな中、男は平然と言った。
サトツ「申し遅れましたが、私は1次試験担当官のサトツと申します。これより皆様を2次試験会場へ案内いたします」
受験者「?」
受験者「? 2次……? ってことは1次は?」
サトツ「もう始まっているのでございます。2次試験会場まで私についてくること。これが1次試験でございます。ただ私について来て下さい」
クラピカ「なるほどな……」
ゴン 「変なテストだね」
レオリオ「さしずめ持久力のテストってとこか」
アイス「私、体力には自信があるわ!」
レオリオ「望むところだぜ! どこまでもついて行ってやる!!」
どこまで走ればいいのか分からないのは精神的負荷となる。
精神力も同時に試されるわけだな。
クラピカは3人が気疲れしてしまわないように、今の言葉は胸の奥にしまっておいた。
そんなことを考えていると、アイス達の横を3人の男女が通り過ぎようとしていた。
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