○ハンター試験編○

□ナビゲーター
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レオリオ「すっかり暗くなっちまったな……」









4人は暗くなった夜道をただひたすら歩き続けていた。




レオリオ「歩いて2時間だァ〜〜? 2時間なんて2時間前に過ぎちまったぞ! あぁーあ! 腹は減ったし、ウンッもしたくなってきたなぁ〜!」


「「「はぁ」」」




残りの3人はそんなレオリオを見ながらため息をついていた。




ゴン 「レオリオー。置いてくよーー」




クラピカ「! 見えたぞ」


アイス「ホントだ!」




クラピカとアイスはほぼ同時に声を上げた。




レオリオ「やっと着いたぜ」


クラピカ「随分と静かだな。我々以外に受験者は来ていないのか?」


アイス「う〜ん……」




レオリオはドアの前まで行き、ノックをしてみたが何も反応がない。


レオリオは仕方なく、


「入るぜー」


と声を上げながらドアを開けた。




レオリオ「う!!?」


クラピカ「なにっ!?」




部屋の中には血まみれになった男女と大きな体をした獣がいた。


その獣は血まみれになった女を掴み、4人をなぎ払って暗い森の中に入っていった。




ゴン 「助けなきゃ!」


クラピカ「レオリオ! アイス! 怪我人を頼む!!」


アイス「わかったわ!」


レオリオ「任せとけ!!」




レオリオとアイスにそう告げたクラピカとゴンは外へ出ると、闇に紛れて逃げ回っている獣を探した。




クラピカ「どっちへ逃げたんだ」


ゴン 「……」




ゴンは無言で周りをキョロキョロと見渡している。




ゴン 「あそこだ!!」


クラピカ「……!!」






この暗くて広い森の中


あのかすかな影を一瞬でとらえるとは……。




たいした奴だ……!





クラピカは心の中で呟きながらゴンの後を追う。







ゴン 「その人を放せ!!」


獣 「腕ずくで取り返してみな!!」




ケケケケェッ!! 




獣はこの世の物とは思えないほどの高笑いを発した。




ゴン 「すごいや!! アイツ喋ったよ!」


クラピカ「人語を操れる獣を総称して魔獣というんだ!! 人に化けることもできる。油断するな!」


ゴン 「言葉が通じるなら話が早いや」




クラピカとの会話を終えると、魔獣の方へ勢いよく走り出した。




ゴン 「やいコラ、ヘッポコ 魔獣ーッ!!」


魔獣 「何だと!!」




魔獣が振り返った瞬間ゴンが目の前にいた。


ゴンは完全に魔獣の動きを捕らえ、猛烈な一撃を与えた。




ゴン 「クラピカ女の人を!!」




重力によって落ちていく女をクラピカが間一髪抱きとめた。




クラピカ「ふう……。無茶する奴め」


魔獣 「ギ……このガキ! 覚えてろよ」


ゴン 「待て!!」




ゴンは魔獣を追って暗い森の中へ消えて行った。




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