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□コイの病
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「――っくしっ!」

『ホラ、布団かぶって』
















《コイの病》













あの神田が風邪を引いた。

私の最愛の彼氏神田ユウは「バ神田」なんて呼ばれる位だから絶対風邪なんか引かないと思っていた。


『ユウ、私が看病したげるからねー』

「愛美か。あぁ 頼む…」


看病!?そんなモンいるかッッなんて言われると思っていた私には真逆の言葉が返ってきた。この様子からだとかなり弱っているようだ


『(ユウ辛そうだなぁ。こんなときは彼女としてどうしてあげたらいいのかな…)』


隣では辛そうに呼吸をしている神田が寝ている。


『ユウ、しんどい?』

「いや…大丈夫だ」

『そう…』


どう見たって「大丈夫」ではなさそうだったがそこは神田らしいな。と思った。







「んっ…」

『あ、ユウ 目覚めた?』

「あぁ。いつの間に寝てたんだ?」

『結構早かったよー。しかも話し掛けても起きないんだもん』

「そうか…」

『そうだ!!ユウ 林檎食べれるかな?』

「…?ああ」

『剥いたげるよ♪』


そう言い愛美は早速シャリシャリと手にした真っ赤な林檎を剥き始めた。

そしてあっと言う間に剥き終わり『はいっ』と神田の前へ差し出した。


「兎…」

『可愛いでしょーvV結構うまく出来たと思うんだ♪』

「そうか?」と笑いながら茶化す神田が愛美の剥いた兎林檎を食べようと起き上がると


「くっ…」

『! どうしたの!?』

「急に、目眩が…」

『無理しないでよ。ホラ、転がって?』

「俺は 愛美の剥いた林檎を食う!!」

『馬鹿言わないで///!!!悪化したらどうすんのよ』

「悪化しても、また愛美が面倒見てくれんだろ?」

『まぁ…//』


神田のサラッと言う言葉にドキドキする愛美。


『じゃぁ、食べさせてあげようか?』

「Σッ///!?何言って…」

『はぃっ♪あーんvV』

「……」


それまでゴチャゴチャ言ってた神田も口元にフォークに刺した林檎を持っていってやれば恥ずかしがりながらも大人しく食べていた。

そのうち「寒い」と言い出した神田の熱をはかってやると結構な高熱。

氷枕もつくって、布団も
沢山被せた。


『ユウ…?どお?』

「愛美、ちょっとこっち…来い」

『? キャッ!!』


気付けば私は神田の布団に引き込まれていた。


「愛美…あったけぇな…」

『あの…ユウ?』

「仕方ねェだろ///!たまには人肌も恋しくなるんだよ…」


そう言って神田は私を抱き寄せ、胸に顔を埋めていた


『……//』





明日になったらケロリとしてるんだろうけど、こういう神田もたまにはいいなと思った愛美なのでした。



‡End‡

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