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□只今彼は発情期
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『あづい…』



これだから梅雨って嫌いだ。雨は降るし部屋のなかは一気に湿度が上がりサウナと化す。おまけに湿気のせいで髪はぐちゃぐちゃ。

"キレイ"が保たないから嫌い。



『そろそろ出しとくんだった…』



突然気候が変わったものだから扇風機なんて部屋にあるわけがない。科学班に言えばきっとすぐに出してくれるだろうけど 彼らのいる研究室(ラボ)に行くのさえ億劫だった。



『はぁ、』



はしたないとは思えど 暑さにはかなわず短い団服のスカートをぱたぱたと動かした。どうせ部屋には自分一人しかいない。かまうもんか。



『あー 涼しい…』

「…パンツ、見えてますよ」

『へっ!?』



突然いるはずのない自分以外の人の声が聞こえて勢い良く後ろを振り向けばそこにはまじまじとこちらを見ている白髪の変態の姿があった。



『…いつの間に入ってきたの?ここは仮にも女性の部屋ですが』

「彼女の部屋だからいいじゃないですか」

『紳士が聞いて呆れるわ。ノックくらいしてよ』



慌ててスカートの裾を押さえて睨み付けるが彼は怯む事なく此方に近寄ってきた。



「ちょっと寄ってください」

『……ん、』



そう言われて真ん中に座っていたソファーを少し右によけた。少しできた一人分のスペースに彼はトスンと腰掛ける。



『…いつから見てたの?変態』

「彼氏に向かって変態はないでしょう?」

『私は下着を見られたの。行動は完全に変態よ、アレン』



すると彼は悪怯れた様子もなく愛美の曝け出された白い太股をさわさわと撫で上げた。



「そんな格好してる愛美が悪いんです。ミニスカートは好きですよ?脚が見えますし」

『なっ…!触らないで!汗かいてるから!』

「嫌がられると興奮しますね。もちろんそういう意味で」

『変態!』

「何とでも」



このままでは"そういう"展開になりかねないので愛美は一生懸命彼の腕から逃げようともがく。



「どうしたんですか?そんなに慌てなくてもちゃんとベットでヤってあげますって」

『空気読めよ 変態』

「読みましたよ。誘ってるんでしょう?」

『(馬鹿!)』


















(誰か彼にKYの意味を教えてあげて下さい)





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