Treasure N

□神月あゆむ様より2
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何笑ってやがる、この狸。くそ、ムカツク野郎だ!


「失礼します、ロイドさん」
「あー、モルモットが来たぁ!」
「何ですか、モルモットって。それよりも、相談したいことが……」
「す、ざく」


何よりも待ち望んだ彼がそこに。
びっくりしてこちらを向くスザクの瞳と目が合う。落ち着け、ちゃんと言わなきゃ…


「すざ「どうしたんですか、殿下?」
「………はい?」


何だ?いや、今おかしいのは俺で……って違う、だってスザク、逃げたじゃないか!……あれ?


「珍しいですね。特派(ここ)に来るなんて」
「……」
「おやぁ?何だか、話が見えないなぁ?」
「え、何がですか?ロイドさん」
「君たち、喧嘩とかしてたんじゃないのかい?」
「けん、か?」


きょとん、とするな!じゃあ、何だったんだ?!だって、俯いて部屋を後にしたじゃないか!!


「スザク!」
「え、あ、はい!!」
「ちょっと来い!」


説明しろーっっ!!











「誤解です、殿下」
「け・い・ご」
「……誤解、だよ。ルルーシュ?」


意味がわからない。何が誤解なんだ!なら、俺はどうなるんだ!!


「僕はルルーシュの騎士で、ルルーシュを大切に思っているよ」
「はぁ?何だ、その答えは!」
「え、いや、だって。ルルーシュが聞いたんだよ?どう思ってる、って」
「だから、………だったら、何で直ぐに答えなかった……?」


そうだ。だから、俺はお前が悩んでしまっているんだと。そう思って、ようやく俺の想いを伝えようとしたのに……


「……あぁ。答えようとしたらルルーシュの、」
「お、俺の?」
「後にセシルさんが見えて、そういえば報告書出してなかったな、と思ったから……仕事はおわってたから、そっちに」
「……」
「ご、ごめん!ルルーシュをほったらかして自分の仕事してしまって。それでルルーシュ、最近怒ってたんでしょう?」


………

……

……………………はぁ?!


「……ん、の、馬鹿ー!!」
「え、えぇ?ルルーシュ、どうしたの?」
「知らん!お前なんか、もう知らない!馬鹿!ばーか!!」


あれだけ悩んだ俺は何だ?!ナナリーにまで相談してしまった俺は馬鹿か?!……あぁ、そうだよ。馬鹿だったさ!!


 
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