Treasure N
□神月あゆむ様より2
2ページ/4ページ
我慢し切れなくなって、爆発して、そして、困らせた。
自分も言葉が欲しいように、相手だって求めていたのに。わかっていた、わかってるつもりだった。
「こんなに、欲が深いなんて」
スザクを独り占めにできてるだけじゃ、満足できなくなった。それが、騎士だから、という理由だったらどうしよう、と。
自分に自信なんて全然ない。
「恋愛なんて、そんなものだよ」
「に、兄様?!」
背後からの声に驚いて振り向けば、そこには兄であるシュナイゼルの姿。
ってか、何でこんなところにいるんだ…
「恋愛はわからないからおもしろい。悩んで、悩んで、答えを二人で見つけていくから楽しい」
「はい?」
「まだまだ、青いね。ルルーシュ」
「何ですか、それ」
「恋愛の醍醐味がわかっていないよ……折角、君の騎士なのだから」
「………っ、な、何で?!」
どうしてシュナイゼルが知っているんだ?一番厄介な奴だから、黙っていたというのに…
「私には全てお見通しだよ」
この、顎兄が!!
-
「あれぇ〜?若様、どうしたんですぅ?」
「スザクを見てないか?」
「さぁ?今日はこっちには顔を出してないと思いますけどー?」
ロイド・アスプルンド。怪しげな実験を幾度も繰り返している……所謂科学オタク。
その実、ナイトメアフレームと呼ばれる機械仕掛けの戦闘機を創った天才博士……には見えないんだが、どうみても。
「失礼しちゃうなぁ」
「はっ?」
「ふふー」
オタクは心が読めるのか?!
「いやぁだなぁ、そんなわけないですよ〜若様ぁ?」
「心を読むなぁぁ!!」
「全部、声に出てますよ〜」
「…っ?!」
あぁ、もう。べらべらと勝手に動く口め!……と、そんなことよりも。
「なら、スザクがどこにいるか……知らないか?」
「僕よりも近ごろは若様のほうがモルモット君と一緒にいるじゃ、ありませんかぁ?」
「モルモットじゃない、スザク、だ!」
「僕にはどっちでもいいことなんです」