Treasure N

□神月あゆむ様より
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「おはよー、」
「あ、あぁ。お早う」


ぱちくり、と瞳をルルーシュは大きく開いた。何で、もう起きているんだ?こいつは。


「いや、ね。ルルーシュが辛い、と思って」
「………っ!!」


にっこりと笑ったスザク。ルルーシュは顔が赤くなるのを止めることが出来なかった。

新しい家で、二人で暮らし始めて早半年。真冬に越してきて、今ではもうすっかり夏だ。


「おま、そんなっ!」
「ほらほらー、ご飯食べないと遅れるよー?」


どこまでも楽しそうなスザクにルルーシュはむっ、と眉間に皺を寄せる。


「……お前、性格変わった…」
「そぉかなぁ?」
「前、はそんな、意地悪じゃなかった…」


スザクお手製のスクランブルエッグを口に含みながらぶつぶつ、と呟くように言う。


「意地悪なスザクは、嫌いだ…」
「僕は可愛いルルーシュも小悪魔っぽい君も全部好きだけど?」
「……ッ!」


ちらり、とスザクの方を向けばその視線に気付いたのか彼は満面の笑みをこちらに向けてくる。

あぁ、なんて心臓に悪い…


「嘘だよ、馬鹿」
「……へ?」


目の前に座るスザクをぐい、と引き寄せ子供のようなキスをする。
ちゅう、と。何とも可愛らしい……


「大好き」
「………ッ!!」


いつもとは逆のパターン。顔を真っ赤に染めたスザクをルルーシュは満足気に見つめ、再び朝食をおいしそうに口に含んだ。


「……顔、真っ赤だぞ?スーク」
「……ったく、ルルーシュ、君って人は…」


全く誘うのが上手だよね……

朝から盛るな、とか病院はどうするんだ、とか仕事をどうするんだ、とか…言いたいことはたくさんあるけれど、それよりも。


「……っん、スザク、」
「ルルーシュ、」
「「愛してる」」


もう、離れない…
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