Short Story
□自転車に乗って(マリみて)
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とある日曜日
〜榎本家 遥の部屋〜
ベッドに寝転びお菓子を食べながら雑誌を読んでいると、側に置かれている携帯が鳴った。
(プルルルル・・・ピッ・・・)
遥「…もしもし?」
?「あ、遥ちゃん? 私よ」
遥「…。私私サギなら、間に合ってます」
?「そう言わず、今から言う口座にお金を振り込んで……って、違うわよ!私、江利子よ!」
遥「知ってます。」
江利子「…遥ちゃん、わざとやってるでしょι?」
遥「……それより、何の用ですか?」
江利子「…えぇ。遥ちゃん、今すぐ私の家に来て」
遥「は…?」
江利子「分かったわね?それじゃ待ってるから」
遥「ちょっと、江利子さま―――」(プープープー・・・)
遥「切れてるし…。…まったく、何で私が江利子さまの家に行かなきゃなんないんだよ…」
ため息をつきながら部屋を出た。
(リビング・・・)
リビングでは、兄が楽しそうにテレビを見ている。
遥「……アニキ、自転車借りるぞ?」
兄「えっ?」
兄の返事も聞かず家を出て自転車に乗ると、江利子の家に向かった。
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