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□元拍手、変換なし夢
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*土方さん視点―とある一日―
恋愛事は、苦手だと思っているし自分から好んでしたいとも思わない。
理由は……自分が常に死と隣り合わせの立場だからだ。
つまりそれは相手を独り置いて逝ってしまうってことだろう?そんな辛い想い、自分が好意を持った相手にはさせたくない。
「土方さん!」
「ぅお!なんだ…」
「報告書持って来ました!」
「あぁ…分かった」
心とは裏腹に不機嫌な声で返事をし、彼女から頼んでいた報告書を受け取る。綺麗な字だな……
「じゃあ次の仕事行ってきます!」
「…そうか、気をつけろよ」
「は〜い」
「怪我すんじゃねェぞ」
「分かってますぅ〜」
分かってると言いながらも、しょっちゅう他人のために怪我して帰って来るだろうが。
ふとそんなこと考えてると彼女は「すぐ終わらせて来ます!」と言って走って行った。オイ廊下走んじゃねェ。
「…あー……なんでだろうな」
諦める気が、起きない。いつもならここまで想う前に気持ちが冷めるはずなのに。(別に自慢とかじゃねぇぞ、自分がモテるとか思ってねぇぞ)
彼女が俺ではない野郎を見てるのは、知ってる。だってアイツだけ、呼び捨てだ。
上司だからとかンなわけねェ。アイツだって、彼女にしたら『上司』なんだ。
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