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□元拍手、無変換夢その2
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「晋助様!!外!!外ッ!!」
「あぁ?うるせぇ来島…」


まだ朝も早い時間だと言うのに来島はやけに興奮しながら叫ぶ。
俺の睡眠を邪魔すんなクソ。たいした用じゃなきゃただじゃおかねぇ。



「いいから外!!外見るッス!!」
「……」
「早く!!」


なにがいいんだよ、お前だけだろうが。

そう言ったってコイツは俺が起きて外を見るまでは諦めないのだろうから、仕方なく布団から出た。


「……(ったく、寒いっての……)…なんだ、なにが……」


あんだよ、と。言おうとしたのだが出て来なかった。
辺りは一面真っ白になっていて、しかもまだ足りないのか降り続けているのだ。
積もったのはきっと夜の間だろうが、ここまで降るなんて珍しい…。
ゆっくり縁側から外に出れば積もった雪が足跡を残し、降る雪が足跡を消すように重なる。



「すごいッス!!ホワイトクリスマスですよ晋助様!!」
「……クリスマス……」


あぁ、そう言えば今日は……と納得して、ふと紅いアイツが出て来た。


「……映えそうだな」
「?なんすか?」
「何でもねぇ……寒ぃ、」
「、部屋に戻られますか?」
「いや、ちょっと出て来る」
「へ?」


俺がそう言って羽織を着ると驚いたのか、間抜けな声が返って来た。


「寒い、のに出掛けるんスか?」
「…寒ぃから、だ」


また間抜け面をする来島を無視して俺は屋敷を出た。


(もしかしたら、の話しだけども。俺は期待している)

今日の見廻りをアイツが担当しているのを願いながら…。





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