novel

□たしかなこと
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いいかげん苦しくなってきたなと思いながら、動く方の手でシカマルの髪を梳くと、
閉じていた目がゆっくり開く。






「夢にもおまえが居た」



と、掠れた声で言うと、目を細めて笑った。



「夢で、何してた?」



「泣いてた」



そう言って笑いながら、私を強く抱きしめる。



私は、
彼の傷に触れると痛むだろうからと、
そっと、背中に腕を回した。








今だけでいいから、
もっと近くにいたい。



先のことは、
あとで考えるから。









弱い私は、誰にともなく言い訳をしながら、
大切なひとのことだけで頭をいっぱいにする。










end
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