novel
□illuminate
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我愛羅に呼ばれたのは、翌日のことだった。
私は、何か頼みごとでもあるのだろうかと急いで風影のもとへ向かう。
ノックをすると、「入れ」という弟の声が聞こえたが、同時に、何か予感がした。
それは少しだけ痛みを伴って、
私の前をすぐに通り抜けて行ったけれど、
部屋に入ると、
それが示していたものが、分かった。
「テマリ」
我愛羅に呼ばれて我に帰る。
大丈夫か、と言いたそうにこちらを見ている我愛羅に微笑むこともできずに、
「どうして」
と言うのがやっとだった。
我愛羅と私の間には、
先日、木ノ葉で別れたひとが居た。
「シカマル」
私は未だ落ち着かない声で、
彼の名前を呼んだ。