novel
□heartquake
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『heartquake』
私の言葉や、私のすることが、どれほどの人を傷つけて来たのだろう。
シカマルも、その内のひとりだ。
私は、思っていたより自分のことしか考えられないのかもしれない。
彼はあんな風に優しいけれど、私のことを見ない。
きっと、私が与えるものが足りないのだと思う。
与えられるだけで。
いつの間に、私たちにはこんなに隙間ができてしまったんだろう。
今日も、仕事だから、
私たちは挨拶を交わして、同じ場所に居る。
少なくとも私は違ったけれど。
築くのに時間のかかるものほど、壊れるのも簡単で、
私の想いも、行き場をもう失った。