最遊記〜旅立ち編〜

□*外れてしまっていた歯車*
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ザァー……
雨が休むことなく降り続く…。

「つまんねぇ…」

立ち止まり空を見上げ、瞳を閉じる。
何気なく呟いたその一言が自分に突き刺さる。

――そうしたのは自分自身か

全身に雨が突き刺さる。
泣けない自分の代わりに泣いてくれているかのように…。

「…フッ」

そんな自分に笑いが込み上げる。
自分が愛された記憶なんて覚えていない。

――まっ、所詮他人だからな…つか、あいつらに愛されたくも無いけどな

「……フッ…」

笑いながら瞳を開く…。
思いのままあの場所から逃げ出して1週間。
自分を探そうとする人間はこの世界にはいない。

――そろそろ自分の体力も限界か


.

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