黒い激情
□歪みきった心は・・・
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「やっべ、宿題忘れた・・・。黒子っち見せて!」
「またですか・・・。」
呆れながらも黒子はカバンの中からノートを取り出し、はい、どうぞと彼に渡した。
「サンキュッス!なんか最近黒子っち優しいッスね。」
「そんなことないですよ。」
そう言って黒子は微笑む。黄瀬は黒子の笑顔が大好きだった。いつも無表情な彼が時折見せる、ふわっと花が咲くような優しい笑顔。しかし最近の黒子の笑顔はなんだかいつもと違うような気がしてならない。何処が違うか、と聞かれればうまく答えることは出来ないけど。
まぁ、ただの気のせいッスよね・・・。
「どうかしましたか?」
「いや、何でもないッス。」
そんな考えを振り払うかのように、黄瀬は頭を横に振った。