赤い誘惑

□額縁の中の君
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目が覚めたボクは知らないベッドの上に寝かされていた。

(ここはいったい・・・?)

ベッドから降りようとすればジャラジャラと何やら金属の擦れ合う音がする。まさかと思って自分の手足を見れば、頑丈な鎖につながれている。自分が置かれている状況を理解出来ずに混乱していると、ふと、ある一人の顔が浮かんだ。

いや、まさかさすがにそれはないだろう。黒子はその考えを取り払った。きっと何かの悪夢なんだ、むしろそうでなくては、困る。

「やあ、おはようテツヤ。」

声のした方を見ると見憶えのある紅い髪をした青年が立っている。

どうやら、ボクの嫌な予感は当たってしまったらしい。

「赤司君・・・」
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