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□俺様のだ!
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「 早く来いよ、音也〜 」
「 ちょ・・・待ってよ翔〜 」
今日はオフらしく外から翔君と音也君の声がきこえる
ベランダに出て下を見下ろすと翔君と目が合う
「 ドリーム設定も来いよ〜 」
私に向け大きく手を振りながら言う翔君となりで音也君も私に気付き
「 そうだよドリーム設定もきなよ〜 」
「 どこかへ行くんですか〜? 」
私は大きな声で二人に聞く
「 久しぶりに早乙女学園に行って遊ぶんだよ〜 」
翔君がニカッとわらいながら言う
そっか今日学園はお休みなんだ・・・
私は準備をすると翔君と音也君に合流する
「 よし!! 行くぞ〜! 」
翔君が元気よく言う
「 うん!早く行こう! 」
それに音也君が頷く
二人共まるで子供のように目を輝かせている・・二人を見てクスッと小さく笑う
「 ん? なんだよドリーム設定 」
「 なんか・・・可愛いなぁと思って 」
翔君にそう言うと・・・・顔を真っ赤にしながら
「 可愛いって言うな!! 」
ぷいっとそっぽ向いて歩き出す・・・・その後を追いかける
学園に到着して校舎の中に入ってみる、早乙女学園は休みの日でも校舎は開いていて生徒が自由に自習できるように音楽室、レコーディングルーム、教室なども入れるようになっている
「 教室に行ってみよーぜ 」
翔君の提案に私と音也君も頷いて教室へ向かう
教室は私達がいた時と全然変わらずそのままだ
卒業してから一年しかたってないのに懐かしい気持ちになる
「 なんかなつかしいね 」
音也君が呟くように言う
「 だなぁ・・・・まだ一年しか経ってないのにな 」
続けて翔君が言う
「 で?何して遊ぶ? 」
「 屋上行かない? 」
「 ドリーム設定もいいだろ? 」
「 はい 」
私達は屋上に向かった
「 この階段のぼんのも久々だよな〜 」
「 うん、懐かしいですよねぇ〜・・・・・きゃっ!! 」
私は階段の真ん中あたりで足を滑らせ身体が後ろに倒れそうになる
「 あ!!あぶない!! 」
とっさに後ろから抱きしめるような形で音也君が助けてくれた
「 あ・・・ありがとう・・ございます 」
「 ご・・ごめん・・なんか抱きしめてるみたいで・・・ 」
「 い・・いえ・・ 」
二人して顔を真っ赤にしながら話していると、前を歩いていた翔君が怒ったようにむっとした顔で近づいてきて前から私の手を引っ張った
「 もう・・・いいだろ、くっついてなくたって 」
「 ご・・・ごめん翔 」
なぜか音也君が翔君に謝っていた、翔君もそれを聞いて、 別にいいよ って二人でこそこそ話している・・・私はそんな二人を不思議に思い後ろから見つめていた
屋上に着いて三人で寝転ぶ
「 風が気持ちいい 」
「 だなっ♪ 」
「 学生の時もこうやってここでよく寝転んだよね〜 」
そういい終えると音也君が急に起き上がって
「 俺喉渇いたから何か買ってくるよ 」
「 私も手伝います 」
「 ドリーム設定は翔とここにいてよ 」
いってくる〜、と音也君は手を振りながら出て行く・・・・行く前に翔君の耳元に何か言ってから出て行った
音也君が屋上から出て行ってから翔君が黙ったままだった
「 翔君・・・・どうしたの? 」
私が翔君の方を見ながら問いかけると・・翔君がようやく喋りはじめた
「 さっきさ・・・・その・・・・階段で・・・さ・・ 」
途切れ途切れに翔君が話す
「 音也に助けてもらってたドリーム設定を見てさ・・・・なんか・・・腹がたったんだ・・・ 」
「 ご・・・・ごめんなさい 」
私は反射的に謝っていた
「 いや・・ドリーム設定がわるいんじゃなくて・・ 」
私は首を傾げながら翔君を見た
「 だーーーーーー・・・・・だから!! やきもち焼いたんだよ!! 」
私を真っ直ぐ見ながら言う
「 え? ・・・・え・・ええええっ! 」
私はびっくりして大きな声で叫んでしまった
「 え・・・え・・あの・・・ 」
「 だからぁ・・・俺はお前が・・好きなんだよ 」
最後は横を向いて頬を掻きながら翔君が言う
「 その・・・ドリーム設定はどうなんだよ・・・俺じゃだめか?・・・それとも音也が・・・ 」
あぐらをかいて背中を私に向けながら言う
そんな翔君が愛しくて
「 私も・・・翔君が・・好きだよ 」
「 本当か!? 」
翔君がこっちを向いた
「 ・・・・え・・・・ 」
「 !! 」
翔君の顔が近くにある・・・ドクンと心臓が跳ねる
それからはお互いに自然と顔を近づけていく
瞼を閉じると唇に暖かい翔君の唇の感触
チュッと音がして唇が離れる・・・目を開けて翔君と目を合わせ笑いあう
「 買って来たよ〜! 」
バンっと屋上の扉が開く・・・私たちはパッと身体を離すも、しっかり見られたいたらしく・・
「 あ・・・ゴメン・・邪魔しちゃったかな? 」
「 べ・・・べつに・・・邪魔じゃねぇし 」
翔君が恥ずかしそうに言うと
「 良かったね、翔 」
音也君が意地悪そうに笑いながら翔君の首に腕を回し言う
三人で笑い合って、校庭でサッカーをしたりして帰路に着いた
部屋まで翔君が送ってくれた・・・
帰り際翔君が私の耳元で囁く
「 俺・・・ドリーム設定の事ずっと好きだったんだ・・・もうお前は俺様のだ・・・・誰にも渡さないし・・・これからは俺がドリーム設定をまもるから! 」
「 はいっ! お願いします 」
「 お・・・・おうっ 」
二度目のキスは少し長めのキスだった・・・・・
〜あとがき〜
甘?と書いておきながら甘ヶだった気がする・・・今回音也は二人のキューピットみたいなかたちで書かせて頂きました。
ここまで読んで頂いた方、本当にありがとうございました。