shin
□ただ、それだけ…
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シン「おい、里佳」
里佳「なんですか?シンさん」
シン「今日は特別に、俺の用事の付き添いをさせてやる」
里佳「え…でも私、今日は食料とかの買い出しが…」
シン「買い出しぐらい、トワに任せればいいだろ
おい、トワ!」
トワ「はいっ!」
シン「こいつは俺の用事に付き合わせる事になった
お前、1人で買い出しにいってこい」
トワ「えぇっ!僕、1人でですか!?」
里佳「シンさん、トワくん1人じゃ大変です!やっぱり私…」
シン「もう決定事項だ、いいな?トワ」
トワ「うっ…はい…わかりました」
里佳と一緒に船を降りると船長が待ち構えていた
リュウガ「おう、シン
今日は一緒にいつものとこ行かねぇのか?」
シン「ええ、少し用があるので…」
船長は「そうか…」とだけ言い、俺の隣にいる里佳をちらりと見た
シン「…こいつ、今日は俺の用に付き合わせますが、問題ないですね?」
俺の気を察したのか、船長の眉間に一瞬力が入った
リュウガ「あぁ」
船長はそう言うと、笑顔で里佳の頭をくしゃくしゃと撫でた
里佳は嬉しいのか、悲しいのか、複雑な顔をした
リュウガ「それじゃあ、里佳を頼んだぞ」
シン「…」
…フン…勝手だな…
シン「里佳、行くぞ」
里佳「あっ…はい」
俺が里佳の腕を引っ張り歩き出すと、背中に船長の視線を強く感じた