からーきゃっと★

□六話
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「きゃーーかわいい!!」




家に入った友達は猫たちのほうへと足早に向かう。




黒子君は友達に抱き上げられてもジーッとしている。彼は基本おとなしいからね。




抱き上げられるのが嫌いなのは黄瀬君と青峰君と赤司君と緑君。
抱っこしようとしたらめっちゃおこられる。




むっくんと黒子君は別に怒らないけど。




「この子すごくおとなしいわね」




黒子君をなでながら友達はニコニコと可愛らしい笑みを浮かべる。




『うん。この子と紫色の目をした猫は抱っこしても怒らないよ』



「じゃあ、ほかの子は怒るの?」




『うん。抱っこすると怒るっていうか嫌がるんだよね』




「ふーーん。そっか。じゃあ、紫色の猫ちゃんとこの子もらいたいな」




クルっと振り返った彼女は有無を言わさない笑みを浮べていた。




『え』




「え?くれるっていったでしょ?」





いってませんよ!?!?





返答に困っていると黒子君と目が合った。





そうだよね。きっぱり断らないと





『ごめん。この子達を離れ離れにさせたくないの……だからあげることはできない』




「じゃあ、全部もらうよ。……それでいい?」




まじか!?





まさかの返答に一瞬ひるむ。というか言葉を失った。




まさか皆引き取るなんて言い出すとは思わなかったからだ。




『……だめ』




「なんでよ?」




『…だって』





「だって?」





『だって皆いなくなったら寂しいから!!』





子供か!!




と内心自分にツッコミをいれる。





「さびしい……か。名前一人暮らしだもんね」




『うん。皆は家族みたいな存在だから。つれて行ってほしくないっていうか……』




「……じゃあ最初からそういいなさいよ。

さすがに私でもそんな理由がある子から猫取り上げたりしないわよ」



え?




「てゆーか。確かにほしいと思った猫は意地でも手に入れたいと思うけど。それはペットショップとかにいる猫に対してのみだし」



『え?そうなの?』




「なに?あんた勘違いしてたの?」




申し訳ない。ジャイ○ンみたいな人だと思ってたよ。



お前のものは俺のもの。俺のものは俺のものみたいな人だと思ってた。



「人が拾ってきた猫や人の飼い猫を気に入ったってだけで有無を言わさず取り上げるわけないじゃん」




ま、確かにそうだけど……。




『でも、さっき黒子君とむっくんを引き取るって……』




「それは六匹も飼ってたらお金に困るかもしれないって思ったから」




ってことは、私勝手に勘違いして焦りに焦りまくって立ってこと!?!?




ガックリとその場に膝をついて崩れる私に、黄瀬君や青峰君が近寄ってくる。




《なぅ?》

《にゃー》




「すごい懐かれ様ね」




『そうかな』





吃驚した様に目を一瞬見開く友達に私は首をかしげた。





「うん。すごく懐いてるよ」













その後はたわいもない話をして、夕方くらいに友達は帰っていった。




その日の夜。ベッドに入ってボーっとしているとき。



私は友達に帰り際言われたことを思い出した。



“もう一人じゃないね”




そのときの友達の顔は本当に安心したような顔をしていた。




もうひとりじゃない。




何度も心の中で繰り返しながら眠りについた。





ジャイ○ンとか思ってごめんなさい


グダグダでダメダメな文章は今日も健在
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