からーきゃっと★
□一話
2ページ/2ページ
段ボールは、雨で濡れ少しフニャッとした感触だった。
蓋を閉められた段ボールの中からは《にゃぅ……》っと猫の声が聞こえた。
ビンゴ!!
急いで閉じられた蓋を開けると、真ん中で丸まって震えている猫が一匹とその猫を囲むようにして5匹の猫が引っ切り無しに鳴いていた。
真ん中で丸まって震えている猫は、鳴きもしない。そこからこの猫が生死をさ迷うほど危険な状態だと分かった。
周りに居る猫も鳴いてはいるが、確実に衰弱している。
鳴いている猫のうち一匹の猫と目が合った。
赤と黄色のオッドアイの猫
ガシッと段ボールをつかむと、濡れないように抱え込んで、中に居る猫達に負担がかからないように走り始めた。
雨の中で鳴く猫を拾いました
どうしよう。
既に、作品が上手く進んでいくか心配。