月影と愛されし君 magi

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煌に滞在すると決めてから、二日程過ぎた。
当日はジュダルと遊んだしな、一緒に昼寝して
その後彼だけ居なくなってた
仕事、とやらだろうと二度寝を決めた。その日から二日

今何してるかって?



「ルシリス、殿…考え事…ッですか?」



白龍の鍛錬に、付き合い中。

考え事をしていると、直ぐに気付いたのか
ちょっと不機嫌そうに文句を言う白龍。


「してないしてない。それにだいぶ良くなって来たけど、白龍動きが甘い……なっ!」
「!?」

「ほらほら、足掬われたぞ俺に」


それに考え事してる俺に勝てないんだろ?
なんて返したら、泣き出すからそれは心の奥にしまいこんで

体術も織り交ぜながらの稽古


その為、今は手先ばかりに集中していた白龍の足を払い除ける。そうすれば簡単に引っ繰り返る相手



「ッ、も、もう一度!」

「それ言って何回目だ?そろそろ休憩だ…」
「あ、あともう一回…だけ……」

「なら、最後にひと勝負――…本気で来い。俺が勝ったら休憩。お前が勝ったら稽古続けてやる」


「!望む、所です……」



そう言ったその直ぐ後に、斬りかかってくる白龍

しかしそんなのは何時も相手している俺には通用しない、何時も何時も癖がある


「ほらほら、お前の攻撃はワンパターンなんだよってさっきも言っただろ…!」



躱して直ぐに斬りかかる。
それも彼が防げる程度に手加減はしているつもり
それでも、少し力を込めれば辛い顔するもんだから少し緩めれば押し返してくるため

後ろに宙返りで逃げる



「ほん、と猫みたいですね。何でそんなに身軽なんですか…」
「なんでだろうな、分かんねぇわ。昔からこの戦い方だしなー」

「それなのに、一撃一撃重たくて……」

「そうだな、身体も人と変わらない筈なんだけどな?」
「そんな細い身体の何処から出るんです?」


そうそう、俺は前からこの戦い方だ思えば
それよりな、細いは余計だ白龍

白龍に言われ少々癪に障ったのか、刀を地面に叩きつければ甲高い音を立てて剣の刃が高速に振動する。それは何度か白龍には見せた事のあるもので
それを見た途端の白龍の顔ったらもう

言い表せない顔してる。


大きく飛び上がれば、大きく振りかぶりそのまま白龍に斬りかかる、しかし彼も流石に学習してくれたようで魔力操作で槍、偃月刀を強化して防ぐ



「はは、考えたな白龍―――」


「当たり、前です!」

「っと……けどー、甘いな」



思い切り槍を振られれば、とんっと軽い音を立てて後ろへと下がれば一気に間合いを詰めて白龍の首元に刀の峯をあて、目を細め嗤う



「ッ………ま、けました…」

「それでよろしい、そっれじゃあー休みー」



休憩ーっと言えば一つの拍手。




「お疲れ様です、ルシリス殿に白龍」
「はは、殿とかいらねぇよ?歳あんまり変わんないしさ?」

「そ、そうですが……」

「一つ二つだけだろ?それに俺は此処の人間じゃないしな、其処まで気にすることない。俺ら友達だろ?」




やってきたのは、白瑛とそのお付の青舜
友達、そう一応そういう形になっている此処に居る者達とは。

紅炎達兄弟も例外ではない




 

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