おさるのマーチ

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あれから、ベジータ達とは別れた

散々一緒に来るように誘われたけど、私は今のままで十分だし、誰かの下で、ましてやフリーザなんかの下で働くなんてありえないとお断りさせてもらった

逆に、ベジータ達が私のように自由に旅することを提案すれば、下で働きながら強くなって、突然下克上した後に悔しがる姿を見たいらしい

それに今離れて追われる身になっても困るからだそうだ



私がスーパーサイヤ人を見せた後、ベジータは、目をかっぴらいて驚いてから昔のように地団駄を踏みながらポッドに帰っていった

きっと私がスーパーサイヤ人になったことや自分よりも強くなっていることが気に入らないんだろう

やっぱり変わってない坊ちゃんだ


ナッパは涙を流して喜んでくれた

私が強くなって生きていたこと、仇であるフリーザに一泡ふかせることができるであろう希望ができたこと

そういうところがナッパの好きなところだ

すぐにフリーザを討ちにいこうと言われたけれども、どうせやるならもっと格の違いを見せつけてやりたいと近くにあった岩壁を木っ端微塵にしながら伝えれば、納得したのか引き下がってくれた

若干引き気味だったことには目を瞑ろう

ラディッツだけはなんだか1人納得しながらさすがだと褒めてくれた

姉さんが強くなってないわけがないと肩を叩かれながら言われたけど、私ってどんなイメージなの?


別れる前に、ヤードラット星人にも渡した通信機をラディッツに渡せば、ラディッツはもらえるのに自分がもらえないことに腹を立ててまたぷりぷり怒ってたベジータ

そろそろ大人にならないと奥さんもらえないぞ王子様

って笑いながら言ったら、1人で先に次の星に飛び立っていった

そんなに怒らなくてもと思って、ナッパ達を見れば、ありゃあ酷いぜって呆れた顔をされる

え?地雷だった?

ラディッツには、なんとも形容しがたい憐れんだような顔をされるし、やっぱり地雷だったかな

2人のポッドも空に上がっていくのを見ながら考える

お年頃の難しい時期なんだろう、ベジータは




それから、滅ぼしたその星の鉱石を適当に詰め込んで次の星へ

すぐ隣の星雲にある星だ

その星もそんなに戦闘力は高くないから、1日あれば終わるだろう

それが終わったら、どこかの星で休憩しようかな

ヤードラットに久しぶりに行くのもいいかもしれない


そう思って、降り立った瞬間から記憶が無い






























目を覚ませば、硬い岩の感覚

あー、催眠ガスかなにか撒かれてたな

がんがんと痛む頭を抑えながら起き上がる

ポッドは私の声と気を流し込まないと開かない仕組みにしてあるし、そんな簡単に壊れないようにコーティングもしてあるから、壊される心配も宝を盗まれる心配もないだろう

気を探れば、ここにたくさん気が集まってるから、王国かなにかかな

さしずめここは地下牢か

ウイルスは効かないけども、こういうガスは効くから、対策は必要だなやっぱり


さて、脱出しようか





「起きたのか?」

「!うん、起きたの」





周りに捕まった他の奴らがいるのは分かってたけど、まさか話しかけてくるとは思ってなかったから驚いた

弱くもないし、強くもない

ラディッツかナッパと同じくらいかな

声は案外若い

それから、昔聞きなれた機械音が隣から聞こえる

これはたぶんスカウターの音だ

まさかここでスカウターが出てくるとはまた驚いた

さて、フリーザ軍ならどうしてやろうか





「・・・ふん、戦闘力が低いな。連れてこられた時に尻尾が見えたからサイヤ人だと思って期待したのによ」

「!貴方もサイヤ人?」

「あぁ、そうさ。下級戦士で星送りにあって、生き延びたんだ。この星にでけえ宝があるって聞いたから乗り込んできてみればこのザマだ」

「脱出しないの?」

「やってみりゃあ分かる。この岩は俺たちサイヤ人が攻撃してもうんともすんともしねえ」

「丈夫なのね」

「丈夫ってもんじゃねえ。窓もあるから大猿にさえなれりゃあ壊せるかもしれねえのに、この星には衛星すらねえ」

「・・・取引しようか」

「なに?」

「私ならここから脱出できるし、手助けもしてあげれる。ただし、宝は私が貰う」

「はっ!てめえの戦闘力じゃ無理だろうよ」

「まず、サイヤ人の戦闘力でも壊せないなら、これは前に見たダメージ吸収タイプの岩石かな。ある一定のダメージさえ与えれば、簡単に壊れるよ」

「その一定のダメージをどうやって与えるんだよ」

「そんなの、簡単でしょ?蹴ればいいのよ」

「は?」






フルパワーなんて出さなくてもいい

少し力を入れるだけ

隣のサイヤ人とを隔てる壁を蹴ってみる

そうすれば、どごんとすごい音がして、そこの岩が簡単に崩れた

これくらいならすぐに壊せそう





「もう一度聞くけど、どう?乗るの?乗らないの?」

「・・・はっははは!!まさか本当にやりやがるとはな!一瞬の戦闘力の高まりが並大抵のサイヤ人じゃねえ!」

「それはどうも。貴方どうせ女の私から、っていうより手助けされるの嫌いなタイプでしょ?今なら貴方を大猿にもして暴れさせてあげる、貴方が自分でここから抜けるの。」

「いいぜ、乗ってやる!宝はお前のもんだ!!ここまで狂ってやがる女は初めてだ!」

「褒め言葉として受け取っておこうかな。じゃあ交渉成立ね。このガムもあげるわ、これを食べたら一定時間はガスとかの影響を受けなくなるからこれで自由に動ける。・・・そういえば私はなまえ。相棒、貴方は?」

「俺はターレス。よろしくな兄弟」

「じゃあターレス、派手にやってやろうよ。・・・弾けて、混ざれ!!!!!」






さっき開けた穴からガムを放り投げてから、小さな窓からパワーボールを空に投げる

そうすれば、暗い空に、擬似的な衛星がぴかっと輝いて浮かび上がった

さて、隣のターレスに踏み潰されちゃかなわないし、さっさと私は先に脱出しておく

少し力を入れて窓のある方の壁を殴れば、簡単に壁は崩れてくれた

ガムを口に入れるのも忘れない

私はそのまま暴れたいから衛星は見ないようにしながら崩れた壁から外に出て空へと舞い上がる

大きい軍事基地みたいなところだ

ガスがあること以外はいたって普通の星だ

武器も私たちの肌を傷つけられるほどの威力もないし、こんな星すぐに侵略できる

サイヤ人が2人も居るんだ、1日なんて考えてたけどそんな甘っちょろいことなんてしない

この私をこけにしたことを後悔させてやる

よし決めた数時間で滅ぼそう


























出会い

(さて、お宝が楽しみだ)





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