捧げもの

□いつか、どこかの物語
1ページ/6ページ

パラレル、悲恋、アジマリ。全てOKな人はどうぞ




『いつか、どこかの物語』

彼女を、一生守ると誓った。命に代えても守るのだと――







彼女の名はマリアローズ。ある没落貴族の唯一の生き残りだが、彼女にあまりその頃の記憶はない。いや、無いと言うより忘れてしまったと言った方が正しいだろう。
彼女の家は敵対貴族によって滅ぼされた。そして、彼女は目の前で父と母を殺されたのだ。騎士であった自分となんとか逃げ延びた彼女は数日後に高熱をだし、記憶をほとんど失った。
今は街の一市民として自分と二人で平和に暮らしている。彼女にその素性については話してきかせているし、彼女自身も受け止めてはいるが、おそらく二度とその生活に戻ることはないだろう。これからもこの小さな家で、自分と幸せに暮らしていく。
……その、ハズだった。




次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ