捧げもの

□週番、ノート。そして変態
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大きく伸びを一つ。

「はー。やっと終わったー」

「……せやなぁ、終わったなぁ。いろんな意味で」

「わっ、カタリ!幽霊のように横から急に現れるの止めてくれない?」

「そらエラすいませんなー」

ダメだ、完全に壊れているらしい。まぁ長いテスト週間が終わったばかりなのだから無理はないが。

「でもきみ歴史はバッチリでしょ」

「あー、それはモチロンや。ただ他はなぁ……。そもそもお前みたいなごっつう頭ええ奴とは比べものにならないさかい」

「まあね。僕と比べるのが間違ってるからね」

「お前、今めっちゃ自慢してることに気いついとるか?――ま、ええわ。ところでノート集めなくていいんか?みんな帰ってまうで」

「へっ、ノートって。なんの話?」

「週番が集めて持ってくんやろ。ほんでお前が週番。忘れとったんかい。
みんなー、英語のノートはマリアローズのとこやで!出さないと笑顔で点数引いてくからなあいつは」

……ちょっと待て、今カタリはなんと言った?よりにもよって英語のノートと言わなかったか。自分からあの変態のところに行くほど超最低なことはないというのに。

「嘘でしょ……」




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