海賊と王女
□第二話
3ページ/4ページ
辺りは少し暗くなり、空は黄昏の色へと変わった。
ゴーンとすぐ近くの教会から5時を知らせる鐘の音が辺りに響いた。
「ヤバい!もう5時じゃないか!!」
リヒトは少し焦ったように言い、ルチアに手を差し出す。
「ほら、もう帰ろう。またミラに怒られるぞ。」
さっきの恐怖と痛みを思い出したのか、リヒトは顔を青くし、あたふたしながら言う。
「そうだね」
ルチアは腫れた目を細め、ニコッと笑い、差し出された手を握り、
「帰ろうか」と小さく答えた。
→
次へ
←
前へ
[
戻る
]
[
TOPへ
]
[
しおり
]
カスタマイズ
©フォレストページ