Biohazard
□君に花束を
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「…ただいま。」
俺が家に着いたのは、もう日付が変わる頃だった。
リビングには明かりがついている。
「…モエミ?」
いつもの出迎えも、返事すらもない。
リビングに足を運べば、モエミはそこにいた。
彼女はソファーに座ってすやすやと寝息をたてていた。
「モエミ。」
軽く肩を揺すると、彼女はゆっくりと目をあけ、何度か瞬きをした。
その目が俺をとらえると、れおん、おかえり、とふにゃりと笑った。
「遅くなってすまない。」
そう言って俺はモエミを抱きしめた。
「ん。私は大丈夫。レオンが無事に帰ってきてくれるだけで嬉しいよ。」
彼女は俺の背にしっかり腕をまわす。
俺はモエミを腕の中から解放し、買ってきた花束とラッピングされたプレゼントを手渡す。
「モエミ、誕生日おめでとう。」
彼女の顔が、ぱぁっと輝く。
「ありがとう!!レオン、大好き!」
そう言って俺の大好きな笑顔で笑う彼女に俺はゆっくりと口づけた。
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