Biohazard

□エリカ
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レオンとすれ違いの生活が始まってもうすぐ1ヶ月にを迎えようとしている。

涙も枯れ果てて、もう流したくても流せなかった。


この間に私の体重は5キロも落ちた。
ここ1週間くらい、まともにご飯も食べれていない。だって、食欲湧かないし。
頬とかもやつれてきてるみたいで、仕事場で同僚たちに心配されたりもした。


朝から晩まで気分は今日の空みたいにどんよりして、今にも雨が降りそうだ。




ぽつり、ぽつり。上から水滴が落ちてくる。
上を見上げれば、真っ黒な雲が空一面を覆って、泣いていた。

あっという間に雨は本降りになって、ざぁー、という音とともに私の服を瞬く間に濡らしていった。

私はなんだか走る気分にもなれなくて、そのままとぼとぼ歩いて帰路についた。


雨が、私の代わりに泣いてくれてるみたいだった。



―――家に着く頃には髪も荷物もなにもかもが水分を含んで、どれも絞れるくらいだ。


「っくしゅん」

くしゃみをひとつする。
風邪でもひいたかな。
…この雨の中走りもせずに歩いてきたんだから当たり前か。


なんだかよくわからないけど、身体が熱くてふわふわした。


――そして、そのまま私の意識はブラックアウトした。
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