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□君の香り
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「ブンちゃんはいつも甘いもん、食っとるのう。飽きたりしないんか?」

放課後。3年B組の教室には人影が2人。
日誌を書く手を休め、仁王はポッキーを頬張っている丸井にそう尋ねた。

「まぁなー。甘いもんは俺の動力源だし!無かったら生きていけねー!」

「なんじゃそれ」

「そういう仁王は甘いもん好き?」

逆に問われ、仁王はんー、と少しばかり唸った後、首を傾げた。

「あんまり…食わんから分からん」

「なんだそれ」

さっきの自分と同じような答えが返ってくる。
それが何だかおかしくて仁王はフっと笑みを漏らした。
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