短編小説

□キタコレ
1ページ/1ページ





「昼は怯まずヒルズデート!キタコ…」


「シャラップ!」


「ったぁ〜……」


私―霰は、この親父ギャグ好きの伊月俊の彼女。一応


朝練中、いきなり親父ギャグをぶちかます俊にバスケットボールをぶん投げたところです


「ちょ…霰!いきなり何だよ!?」


マネージャーを務める私の方に近づいてくる俊


「いやそれこっちのセリフ!いきなり場の空気寒くしないで」


俊の駄洒落好きには困ったもんです


「寒くなってないだろ…。なぁ黒子?」


ひとつしたの後輩の黒子テツヤに同意を求める俊


いきなり振られてびっくりしている黒子くんだったが


「そう、ですね…。面白いと…思います」


と目を逸らしながら、社交辞令しとくか〜的なノリでフォローした黒子くん


言わせた感満々だねコレ


「…黒子、無理しなくていいぞ」


それを見兼ねたキャプテンの日向順が黒子くんのフォローに入る


「後輩困らせちゃ駄目じゃん」


私より遥かに背が高い俊を見上げて言う


「え〜困ってた?」


「困ってた」


ため息をつく私


すると、俊がいきなり私を抱き寄せて耳元で囁く


「けど、そんな俺に惚れたのは霰だろ?」


恥ずかしさで顔が赤くなる…のが分かる


「………………………バカ」


「照れてる霰…可愛い」


頭を撫でられた瞬間―


「朝からイチャついてんなやリア充があああああ!!!!!!」


日向くんのクラッチタイムが発動したのでした


.

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ