飛躍少女と鷹の目少年

□第2Q よろしくお願いします
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校舎内を瑠璃とその少年は二人並んで歩いていた。


「俺の名前は高尾和成!君の名前は?」



同級生同士の自己紹介が始まった。


「私は茉莉瑠璃と言います」



茉莉瑠璃どこかで聞いたような…と高尾は思いつつ



「茉莉さんね、よろしくでっす」



と、最後に星マークがつきそうな挨拶をした。



「うん、よろしく」



やっと敬語が抜けた瑠璃に高尾は満足そうに笑う。



「茉莉さんって、どこ中?」



高校では定番の質問を高尾は問う。



「帝光中学校」



「へぇ〜…ってマジで!?」



「マジだけど…どうしたの?」



瑠璃は高尾が驚いたことに疑問を覚え問う。



「帝光中ってことは…緑間真太郎と同中だよな」



「うん。真ちゃんとは幼馴染みだし」



「幼馴染み!?」



また過剰な反応を見せる高尾。


そしてキセキの世代のことを知っているということは、恐らく彼はバスケプレイヤーなんだろうと瑠璃は思った。



道理で体格が良いはずだとも同時に思った。



「高尾くんはバスケやってるの?」



念のために瑠璃は聞いてみることにした。



「え、うんまぁな。一応やってるぜ」



微妙に動揺し始めた高尾を見て瑠璃はハテナマークを浮かべる。



「バスケ部には入るんだよね?」



高尾が一応というからこれからはバスケをしないのかと思って瑠璃は聞く。




「そりゃ、もっちろん!茉莉さんの幼馴染みと同じ部活になるな」



この高尾の返答でバスケを続けることを知った瑠璃はなんだか嬉しくなった。



高尾が瑠璃と同じ一年なのに体育館の位置を把握しているのは、彼がバスケ部に入ろうと思ってるからなのだ。



「そっか。真ちゃん、かなり変だし人づきあい苦手だけど仲良くしてあげてね」



「お、おう!」



瑠璃は、この時高尾が微妙な返事をしたことに気づかなかった。



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