AKB(裏なし2)
□not yet(まりさし)
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「おはよう指原。」
『あ、おはようございます』
ん?声がちょっといつもより低い。
眠そうだし・・・ってかクマあるじゃん。
ぜったい眠いだろうに、指原はいつもの調子でしゃべり笑をとろうとする。
「さしはら。」
『うわっ!ちょ・・・』
ソファに座っていた指原の頭が篠田の膝にくるように寝かせた。
慌てて起き上がろうとするけど、肩を抑えて起き上がらせない。
『ど、どうしたんですかまりこさま??』
「さしはら、疲れてるでしょ?ちょっとねな?」
『いゃ、全然そんなことないっす!
ってか肩はなしてくれません?』
「ダーメ、指原が寝たら離してあげるから。
」
『う・・・・』
「いいからねな?」
篠田のひざ掛けをかけて、寝ざるを得なくする。
『じゃ、じゃあ・・』
といって、篠田のお腹側に身体を向ける。
『まりこさま?』
ちっちゃい声で話しだす。
「ん?」
『指原、ガンバリマスヨ・・・。
最初は・・・最初はHKTに行けって言われてびっくりしたし、もうAKBに居場所がないのかなって思ったんですけど・・・』
「うん。」
さらさらな髪をなでながら聞く。
『でも、まりこさまとかみいちゃんとか、今まで通り普通にしてくれて・・・それが嬉しいんです。』
声が小さいから、一言一言聞きのがさないようにした。
『だから・・・だから・・・・』
言葉につまった指原に、でこピンをお見舞い。
『いでっ!!』
「あたりまえでしょー?何年一緒にやってきたと思ってるの??
それに、指原はすごいよ。よく耐えてる。
ほんとに強くなったって篠田は思うよ?」
目に涙をいっぱいためてこっちを見上げてる。
「もう、余計なことは考えなくていいから寝な?」
しばらく背中をポンポンってたたいていると、
スースー寝息が聞こえてきた。
「みんなちゃんとわかってるって。」
落とさないように腕に力を入れて、篠田も少し寝ることにした。