黒子のバスケ

□勝負
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『キャー!名前かっこいー!』

今は唯一男女一緒に行われる水泳の授業。
周りの奴らは誰の脚が良いだの誰の胸がでかいだの言っているが。。
俺が見てるのは女子に黄色い歓声をあげられながらタイムを計る幼馴染の名前。


友「たーかおっ!誰見てんだよー?あ、名前ちゃんだろ!!」

高「うるせーな!誰も見てねーよ!」

友「いーよなぁ!高尾はあーんな可愛い幼馴染がいてさっ!!しかも頭良くて運動できるとか反則だよなー」

なんて言いながら肩を組んでくる。
まぁその通りだ。
名前は昔から結構なんでもできるやつだった。
それで毎回俺に勝負を挑んでは負けて悔しがっている。
男女の差ってものをあいつは知らないんだろうか?

『次。高尾ー。』

あ、俺の順番が回ってきたみたいだ。

高「へーい。」

ピっ!
と笛の合図と同時に泳ぎだす。

『きゃー!高尾くーん!』

毎度毎度女の子はよく飽きないと思う。

パッと顔を上げるとタイムを計り終えたであろう名前の姿が見えた。

高「(めっちゃ笑顔じゃん)」
タイム伸びたんだろうな。
なんて考えながら泳いでたら50Mなんて短いもんだ。

『お、高尾。前より3秒速くなってるぞ。』

高「あ、そすか」

まぁ俺は名前に勝てれば良い。
あの負けたときの悔しそうな顔は超が付くほど可愛いからな!



水泳の授業が終わると・・・

「かーずーなーりー!!」

ほら来た。

高「ん?なに?」

「タイム!!水泳のタイム!!どーだった!?」

目を輝かせながら聞いてくる名前に俺は顔がニヤけるのを我慢しつつ答える。

高「あー。前より3秒速くなってた。」

「えー!?また負けたぁ」
と言って悔しがる。

高「名前さぁ、男女の差って言葉知ってるー?」

「む!知ってるよ!」
でもそんなの関係ないし!といってほっぺたを膨らませる。
そんな顔しても可愛いだけだ。


大体俺だってプライド的に女の子に負けるわけにはいかない。

高「名前が俺に勝とうなんて100万年早いって!!」
って笑ってたら・・

「じゃあさ・・」

高「ん?何?また勝負すんの?」

「するよ!!1ヶ月以内に和成が私に惚れなかったら私の負け!和成が惚れたら私の勝ち!」
顔を真っ赤にしながら名前はとんでもない勝負を仕掛けてきた。

高「え!?」

「そーゆーことだから!!絶対負けないからね!!」

と言い放って走って行ってしまった。


高「ハッ、そんなの。俺もう負けてんじゃん。」


でも、ま。
この勝負なら負けても良いかも。
なーんてな♡


1ヶ月後、見事俺に勝った名前が騒いでいたのは言うまでもない。







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