短編

□側にいてね2
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後ろに、感じます。これは絶対後ろに何かいる…それも、何だか普通のじゃない。

なんて言うか、所謂“悪霊”ってやつですね。

今までそういう霊的なものはいくつも見てきたけれど、これは今までの中でも特に気持ち悪い。



(悪霊って…うわぁ、怖い助けて下さい誰か…!)



よく言いますよね。力の強い霊って生きてる人間までもを死の世界、あの世に引っ張るって。



今、家に一人なんです。両親が何だか旅行に行っちゃって私、一人。

お姉ちゃんはいますが、お姉ちゃんはもう結婚して家を出て行ってるし。

そもそも、何で家にそんなのがいるのかって…知りませんよ、偶にうちの家は入り込んでくるんです。

理由は、良く分からないけど。



とりあえず、今は誰かと一緒に居たくって友達か誰かに電話を…電話…あぁ、こういう時に限って手元に無い。



(うぅ…このまま死んじゃうのかな私……)



明日、お母さんとお父さんが帰ってきて家の中で私は既に謎の死を…って絶対にそんなの嫌です。



(誰か…来てくんないかなぁ…!準太くん…)






寂しくていい加減泣きそうになってきた時、突然インターホンが鳴って私の心臓は飛び跳ねた。












(う、うわぁ!…だ、誰…!?)

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