頂き物

□青樺様からの頂きモノ
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ブブブブッ


皆守の携帯が、受信を知らせる。


メールを開き、皆守はその内容に眉を寄せた。


『やだなぁ、甲ちゃんてば〜♪♪甲ちゃんが俺に勝てると思ってるの?』


「……?何が言いた…」
ブブブブッ


言葉の意味を頭で理解する前に、九龍から次のメールが届く。








『確か甲太郎の弱点は、


……腰椎、だっけ?』


ガタッ


それまで皆守が座っていたであろう椅子が、激しく揺れた。


突然立ち上がった皆守に、周囲にいた生徒達の視線が集まる。


でも今は、そんなことよりも…。


「何でお前が知ってるんだっ!!?」





すると、真ん前に座っていた九龍が、妖艶な笑みを浮かべながら、ゆっくりと振り返った。


しん…と室内が静まり返る。


「何でって、まあ甲太郎がよく『腰が痛い』って言ってるのもあるけど、……何より」


九龍はそこで一度言葉を句切ると、ニヤリと笑って皆守へ近づく。


そして、するりと皆守の腰に手を回すと、皆守を自分の方へと引き寄せた。




「甲太郎の腰が弱いのは…




――俺のせいでもあるし、ねぇ?」


ざわっ


九龍の一言で、それまで事の成り行きを見守っていた生徒達が、一瞬にして色めきたつ。


一部の生徒からは黄色い悲鳴まで上がった。





そんな周囲を余所に、九龍は更に続ける。



「これでもさ、悪いとは思ってるんだよ?甲太郎には毎日…無理させてるから」


「……っ、判ってるなら、少しは寝かせてくれ」


意味ありげな発言をする九龍と、ほんのり頬を染めて悪態をつく皆守。



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