(旧視聴覚室にてお笑い部より)

□お笑いチョコレートコーティング
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日「ハッピーバレンタイン!はい、チョコ!」
峨「……………」
有「………ども…」
日「なんでそんな世界の終わりみたいな顔してるの」



お笑いチョコレートコーティング


(ガサガサ…)
峨「中身にわさびが入っているに一票」
有「生地にタバスコが混ぜられているに一票」
日「やだなあ、そんな陳腐なことしないよ」
峨「なんなのその笑み…怖い…やめて…夢に出てくるから…」
日「HRのあとすぐに帰らなかったことを後悔するがいいさ」
峨「帰りたい」
有「帰りたい」
日「なんてね!大丈夫大丈夫」
有「何も大丈夫じゃないんだけど…」
日「ほら、早く食べないと冷めちゃうから」
峨「…これってマフィン?(ていうんだっけ?)」
日「違うよー」
有「フォンダンショコラ?」
日「あたり!ちなみに自信作だからね!」
峨「へー(なにそれ知らん)」
有「本当に何も入ってないよな?」
日「あんまり言うとボッシュートするよ♪ デレッデレッデー」
峨「すべったぞ」
日「すみませんでした」
峨「…というかなんであったかいの?この、ええと、フォンダンショコラ」
有「対して日向のボケは寒かったけどな」
峨「32点」
有「すみませんでした」
日「そりゃレンジでチンしたからに決まってるでしょう」
峨「どうやって?」
日「ん?給湯室のレンジだけど?」
有「あー…やっぱり…」
峨「あそこ使えるの先生と事務員の人だけだろ。よくあんな所に忍びこめたな」
日「でも大変だったよー見張り役がいないから。いつもは3人でやってるし」
有「頑張ってくれてありがとうございました(棒読み)」
日「誰か来ないかすっごいハラハラしたよ。寿命縮むかと思った。もう既に縮んでるかもしれない。ねえどうしようがっさん」
峨「願わくばもうしないでください」
日「つれない奴らめ、はよ食わんかい」
有「がっさん、ちょっと先に食べてよ。俺、怖い。お願い」
日「失礼なやっちゃな」
有「昔トリュフに納豆入れて渡してきた奴が何言ってんだ!トラウマなんだよ!パックの納豆はそんな簡単に甘納豆にはなれねえんだよ!」
峨「……じゃ、いただきます…」
(もぐもぐ)
日「さあがっさん、彦摩呂並みのコメントをどうぞ!」
峨「そういう無茶ブリやめろ。…んまいよ、普通に。(とろとろのチョコが入っとる…これがフォンダンショコラ…)」
日「ほら、何も変なの入れてないよって言ったでしょ?」
有「いや、油断させておいて俺の分だけ劇物が入っているという可能性も否定出来ない」
峨「それはありそう」
日「あ、そうしたらよかった」
有「げ、来年それやるとかやめろよ?絶対やめろよ?」
日「それはフリか?」
有「本当、やめて。本当」
日「嫌なら大人しく食べれ」
有「はい……」
峨「いや、うん。うまかった。ああいうのの手作りって時間かかりそうだな」
日「ん?そうでもなかったよー」
有「がっさんはじめて女の子からチョコ貰ったとかじゃねーの?」
峨「そうだけど」
有「えっ」
峨「えっ」
有「今年貰ったチョコの個数は?」
峨「これ1個」
有「俺3個ー!」
峨「お前のドヤ顔は腹が立つ」
有「えっ」
日「私35個(ドヤ)」
峨「えっ」
有「えっ」
峨「数も格も違いすぎるんですけど」
有「まさかその後ろの馬鹿でかい紙袋って…」
日「中身は全部貰ったやつ」
有「うわああああああああああ」
日「お前らには絶対やらん!絶対だ!」
峨「いらんわ!」
有「欲しい!」
峨「えっ」
有「バレンタインは男がチョコを貰うイベントでしょーが!!なんでお前女なのにそんなに貰ってんだよ!!おかしいだろ!!ふざけるな!!」
峨「マジギレだよ…」
日「友人からの愛は1つたりともやらん!全部私のものだ!」
有「貴様あああああ」
日「触るな!汚い手で触るな!袋から手を離せ!」
有「外から帰宅して手を洗わないお前のほうが汚いわ!インフルエンザにかかれ!」
日「細かいこと言うなや、お前は手ぇ熱湯消毒して火傷しろ!」
峨「というかそんなに甘いもの食べたら太るだろ」
日「うわああああああああああ」

(もぐもぐもぐもぐ)
日「いっぺんにじゃなくて数日かけて食べていけば問題無いはずだ…きっとそうだ…」
有「いつでも手伝ってやるよ。TEL待ってる」
峨「寒」
有「ち、違うよ!?これは意図したダジャレじゃないんだって!断じて!信じて!!」
日「私は好きだよーそういう原始的なダジャレ。でも千尋ちゃんにチョコ食べるのを手伝ってもらうことはきっとないね」
有「…いいから千尋ちゃんって呼ぶのやめてそろそろ」
峨「そろそろ下校時間だぞ」
日「なぬっ」
有「あー、もう?ごちそーさんでした日向サン。さあて帰るかー」

日「…これだけで終わると思っているのか?」
(ビクッ!)
峨「…思ってないです」
有「……きたよ…きちゃったよ…」
日「これ。1個ずつね」
(ぽんっ)
峨「?何だこれ…チロルチョコ?」
有「あの…なんか柔らかいんですけど…チョコ入ってる感じ全くしないんですけど」
峨「あと…既に開けた形跡があるんですけど」
日「笑いを包み込んでやったぜ。あとで開けてね」
有「今じゃダメなん?」
日「そんな覚悟じゃだめだね。気ぃ抜いたら命もってかれるよ。私の笑いは強力だからな」
峨「呪いの一種か」






峨「なんて言ってたけど、中身何なんだろうな」
有「開けてみようぜー」
(ガサガサ)
有「………ぶッ」
峨「……何入ってた?」
有「グラウンドの小石」
峨「…俺ぺんぺん草入ってた」
有「……ぺんぺん草…ぺんぺん草って…っ雑草…」
峨「バレンタインって何だったっけ」
有「まあなんとなくこんなこったろーとは思ったけどな!チョコのほうは真面目だったからこの際いいわ」
峨「ホワイトデーは3倍返しだな。グラウンドの木枝ひと束でいいか」
有「なんやかんや言って毎回1番乗り気なのってがっさんだよなー」



(2013,02,14)



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