imagination(完)

□四幹部 復活
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ヒカリ「ハハ..冗談でしょ...」

ヒカリが1人呟く。

アオ「ヒカリさん?」

ヒカリ「アオ..本当に
覚えてないの?今まで散々暴れた
くせに。」

アオ「暴れた?私が...
ですか?」

変貌したことすら忘れてるってわけ?

アオの態度はヒカリを
ますます苛つかせた。

アオの脳内にはヒカリや
ライトに関する記憶は初対面の時の
記憶しかなかった。

これも幼児化したせいなのだろうか。

ヒカリ「ふざけないでよ!散々迷惑
かけといて..忘れたですまされると
思ってるの?」

ビクッ。

アオが肩を震わせる。

まだヒカリを怖がっていただけの
アオに戻ってしまった。

カグラはショックだった。

本当の友達になれたと思ってた。
そう思ってたのは私だけだったの?

カグラの瞳に涙がキラリと光る。

カグラ「アオちゃん。本当に
何もかも忘れちゃったの?私達..
友達になれたと思ってたんだよ?」

戸惑っていたのはアオ本人もだった。

それはカグラ達の様子だった。

今現在アオの脳内にはまだ
ライト達と出会った頃の記憶しか無い。普通ならよそよそしいはずなのに
今の彼女達の様子は本当にアオを心配していると分かる。

もしもカグラさん達の話が本当なら
私の記憶は..どこに行ったの?

ヒカリ「こっちはようやくあんたを
仲間だと認めたっていうのにさ。」

仲間...?確か以前にもそうやって
聞いたような気がする。

でも.....思い出せない。

ミオ「..もう良いよ。」

アオ「..ミオさん。」

ミオがアオを優しく抱きしめた。

ミオ「思い出さなくて良いよ。私は
アオが無事でいてくれただけで嬉しい。」

アオ「ミオ....さん。」

暖かい。ミオさんの温もりが伝わっていく。


ビリッ!

強い電流がアオの
身体中に走った。

アオ「!!」

アオはその衝撃に耐えられずに膝をつき、目を閉じた。

ミオ「アオ!」

ミオがアオを支える。

アオ「......」

ゆっくりと目を開けると心配そうに
ミオが見つめていた。

あ.....思い出した。


アオ「ミ.....オ。」

ミオ「......!!」

小さな声でアオはミオの名前を呼び微笑んだ。

そして再びミオにもたれかかるように
目を閉じる。

ライト「アオ!」

ライトが駆け寄ろうとするがミオが
制止した。

ミオ「大丈夫。疲れたんだよ。」

ミオは涙目で笑った。

あの電流が原因かは分からないが
アオの記憶が戻ったようだ。

一同はホッと胸を撫で下ろすのだった。
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