リクエスト専用コーナー V

□薫様 リク 春の厄介者
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『ハァ...お待たせ。ごめんね。エンター、さ、入って。』

『お邪魔します。薫。』

相変わらず見た目とは裏腹に礼儀正しいなぁ...それにしても...
参ったなぁ..今日は特に酷い日
なのに、外からやって来たエンターを入れちゃったよ..いやいやそんなこと考えちゃダメダメ。
なんとか隠し続けないと...

『薫、突然来たから迷惑でしたか?』

『そんなこと...ふぇ..』

『笛?』

『ふぇ.....ふぁぁ...』

薫は無理矢理くしゃみを我慢して手で押さえてアクビをするふりをした。しかしバカにされたようにエンターは感じたらしい。

『そうですか..欠伸が出るほど
退屈なのですねぇ。』

イラッとした様子のエンター。

『ち、違う...よ。』

咄嗟に言い訳しようとした薫だったがまたくしゃみが出そうになってしまい、うまく話せない。
それが気にくわないのかエンターはさらに苛ついた様子で話す。

『何が違うのですか...!?薫..何故泣いているのですか?』

『ごめんっ..すぐ止めるから....』

薫の目から涙がボロボロと溢れていたのでエンターは薫をギュッと抱きしめた。

はぅっ....花粉が...というかくしゃみを止めすぎたせいで目に来て、泣いちゃったんだけどな.....気づいてないから
まぁいっか。

エンターは薫を泣かせてしまったショックで薫を抱きしめ続けていた。しかし彼の服には花粉がつきまくっているわけで。

エンターの胸の中で何度もくしゃみが出そうになりその度に薫は体を震わせる。

『あぁ...私の可愛い薫。もう泣かないでください。』

違うから、エンター。
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